感想

くらげなす漂うアメリカンアパレル

バイリンガールちかさんの炎上でキットチャンネル炎上を思い出した

おはようございます、ライターのりょうごくらむだです。

 

さっそくですがユーチューバーのバイリンガールちかさんが炎上中です。

 

2020年4月4日にアップされた「色々とお知らせ!(♯887)」という動画において炎上が発生。

流れ:

1:動画の内容

マレーシア、クアルランプールにプチ移住中のちかさん一家。日本からクアルランプールに飛んだ最後は2月24日のことで、すでにコロナ心配時期だった。ちかさんのファン「ちか友」たちのあいだでは、「え?いま?」という違和感がわいたものの、静観。そんななか、マレーシアもロックダウン状態になる。観光ビザで滞在中のちかさん家族は、4月3日に日本へ帰国することを決める。が、欠航となり、4月8日に延期された。ちかさんはそのことを動画内で「お知らせ」する。また、アメリカ、シアトルにいる親御さんを日本に戻したことにも言及。そのあと、もう一つのお知らせであるオンラインオフ会などの宣伝を行う。

 

2:視聴者の反応

これを見た視聴者、とくに長年ファンだった「ちか友」と呼ばれる方々が反応。

さまざまな言葉で「STAY HOME」が叫ばれる。

「ちか友」たちは優しい感じというか、親友に助言する感じで諭していた。「心配だし、どうしてもいま帰らないといけませんか?」的な発言が多くみられた。だがここに初見さんも来て、動画内の旦那の被りものや、ちかさんの笑顔(へらへらしてるふうに見えたらしい)に関しても批判的な意見が噴き出した。

そのことにより、「ちか友」の丁寧な助言は埋もれがちになる。ファンの多少ウエットすぎるともいえる「失望しました」の声、不安感から感情的になっての「登録解除します」の声も上がる。「帰ってくるな」という激しい反応もみられた。(そんな言い方すんなよ・・・・)

 

3:バイリンガールちかさんたちの反応

4月7日、「先日の発表について自分たちの考えをお伝えします。(♯888)」をアップ。当該動画のコメント欄に傷つけられたこと、感情的になってしまったこと、温かいコメントに救われたことなどを話す。そして、自分たちが説明不足だったことを踏まえ、「なぜいま日本に帰国するか」について説明した。観光ビザで入国しているという点、そして、現地でまっとうな医療が受けられるのか分からないということ(とくに小さなお子さんがいらっしゃるので)などから、自分たち家族にベストな選択をした、ということだった。さらに帰国後は検査を受け、二週間の隔離生活を送ることにも再度言及。

「YouTube辞めようかと思った」「もう帰国することは決定」「不快に思うならチャンネル登録解除していただいたほうがいい」などと、多くの「ちか友」のぴえんを誘いそうな発言をしてしまう。(旦那さんストップかけたれよ・・・・)

 

4:再度・視聴者の反応

「ちかさん泣かないで。尊重します」「帰国の何がわるいねん!日本人なんやから帰りたいやろ!」という人情派のコメントもあるが、「否定的な意見する人はチャンネル登録解除しろって・・・・涙が出たよ!!」というコメントも多い。4月8日午後四時現在、いいねは1・5万、アカンねは1万件。1万人ほどがチャンネル登録を解除している。

 

――――りょうごくらむだはこう考えた!

 

私は平和主義者です。日和見主義者です。喧嘩を見ると泣きます。しかし「コメント欄の炎上」だけは、ものによっては大好物です。こう、調整したい気持ちになるからだと思います。

バイリンガールちかさんはアメリカからの帰国子女であり、親御さんはシアトルに住んでいるということでした。正式名称「バイリンガール英会話:Bilingirl Chika」は英語ネイティブなちかさんが英会話を教えてくれるほか、ご家族での旅行Ⅴlogなどを配信されていました。ちかさんのファンは「ちか友」と呼ばれ、企画で留学したり、顔出ししたり、いろいろコアな感じで支持していらっしゃったようです。

 

「ちか友」は、純粋に英語勉強したいっていう人が多い。基本的に、英語勉強したいってことは、各国の人とわかりあいたい、ってことだよね。

極論、「戦争なくしたい」ってことだよね。

 

 

そういう人が「ちか友」であるという性質上、このバイリンガールちかさんの動画の炎上は!!!!!!美しい!!

そうなのだ。コメントするファン人々の教養の深さ、民度の高さ、エンパシー能力の高さ……パネェのです。

炎上の炎がとてつもなく美しいので、コメント欄熟読が止まらないッ! のです。(闇落ちしてヤンキーみたいになってるファンもいるよ♪)

 

だからって、私は、コメント欄でのちかさんへの批判をゴーゴーもっとやれ!と思っているわけでは毛頭ないです。むしろ止まれ、止まれ、止まれと思っています。(じゃないと私のコメント欄熟読も止まらない。旦那のご飯が作れない)

 

グレード・ギャッツビーの冒頭にもあるように。「誰かを批判したくなったら、その人が自分ほど恵まれているわけではないことを思い出せ」です。

 

炎上の渦中にあるコメント欄の「ちか友」さん、またはライトなファンは、ちかさんがクッソ恵まれていると思っているんじゃないでしょうか。

 

あるコメントには、「やまほど金稼いで、旦那と子供もいて、子供はデイケアに預けて、あちこち遊びいって・・・・全部持っててむきぃー!」

っていう、悶えちゃうくらいの嫉妬コメントもありました。

まあ、私が思うに、子供を預けて遊びいくのはね、世界中のお母さんがそうなれば虐待とかなくなるし最高だと思うに。うにうに。

 

で、ギャッツビーなんです。

「ちかさんの苦しい気持ちもわかりますが…」というコメントはあるんだけど、

「コメントされる方の苦しい気持ちもわかりますが…」とは、ちかさんは言わないんだよね。そこがポイントだと思った。

 

今回、ウエッティーな「ちか友」さんは、他者の痛みに敏感なかたが多かった。医療従事者のかた、スーパーの店員さんなど、この時期に最上級に大変なひとたちをおもんぱかるコメントも多かった。お年寄りや赤ちゃんなど、自分の家族でなくても、身体的弱者たちをおもんぱかるコメントが多かった。慮る。慮りパワー。それが、コメント欄の人たちのアドバンテージなんやと思った。

 

いうなればちかさんは、エンパシー能力がすこし欠如しているように思った。

「他者の痛みに寄り添う」というところがなかった。

それはいま、コロナ禍で海外で子供を持つちかさんが相当に参っているということを表してもいると思う。

だってそうとう辛いよな。コロナ。グローバル時代の終焉かよって思っちゃうよな。

ちかさんの性質上、移動できなくなることへの不安も大きいだろう。辛いよなぁ。

→ってな具合に共感するやん?

でもたぶん、ちかさんはいまこれができない。「みんな辛いよな」と思えない。「自分が保ウイルス者で、誰かに感染させたら…どうしよう!」「加害者になりたくない!」

とは思えない。

「自分が被害者」なのだから、思えない。

だからウエッティーで心優しい「ちか友」に、チャンネル登録解除をすすめるという、心無い発言ができちまう。

 

タイーホ(笑いごとじゃないです)されたキットチャンネル炎上を想起

 

思えばキットチャンネル炎上の時も、こんな感じだった。「動画に有益なコメントする視聴者以外はファンじゃない、アンチ」と捉えられかねない発言をしたエイトさんに、ファンは失望した。その後のフォロー動画も、むしろファンの失望を煽るものだった。登録者たちはどんどん離れていった。チャンネル登録者数がいっぱい減った。でもその後、増えたんだよね。増えて増えて増えて……そして、エイトさんの相方であるカナタさんへの暴力・虐待が明るみに出て、終了。

 

今回、バイリンガールちかさんの炎上を見ていて、キットチャンネルの炎上動画がなつかしく思い出された。

似ているところは、共感能力の欠如を感じさせる雰囲気。

そして、配信者がペアであり、その一方の人間が、ほとんど自分の意見を持っていないらしいこと。

 

キットチャンネルの炎上動画では、エイトさんと共にカナタさんも一緒に出ていた。そして、エイトさんの言うことに、カナタさんがうなずく、という図式だった。

カナタさんはエイトさんに異見を唱えることはなかった。イエスマンだった。背中を押していた。支えていた。間違っている人間に対して、「あなたは間違っていない」と言いつづけた。

現在、「元女子」という言葉で自分を縛らず、かなたいむ。というゆるゆるだが高クオリティな動画を配信するようになったカナタさん。

キットチャンネルとして活動中は、じつはエイトさんに監禁され、動画編集能力を馬鹿にされ、「おまえは一人じゃなにもできない」と暴言を吐かれつづけ、洗脳されていたという。収益のほとんどを渡されないという経済的DVのほか、エイトさんの許可なしには外にも出られなかったという壮絶な虐待のすえ、全治2週間のけがを負った。逃げることができたカナタさんは勇気あるすばらしい人だと思う。

(まじで思うのだが、DV被害者や、セクハラ被害者は、逃げる姿を見せることが、他の多くのプレ泣き寝入り被害者を助けることになるのだ。)

 

仕事でも恋愛でも、パートナーが間違った道を選択しそうになったとき、「他者代表」として異見を唱えることはとても大事だ。

それをせずに、むしろパートナーの暴走を助長してしまう……、

それが、カナタさんやバイリンガールちかさんの旦那さんなどの「優しい人」の欠点であると思う。

 

もちろん、DV被害者は悪くない。モラハラされて、「あなたが100%悪いにきまってる」「世界中の人があなたをポンコツだと思っている」と言われて洗脳されてる被害者たちには、「あなたは悪くない」「あなたはポンコツじゃない」と言いたい。100%、加害者がわりぃんだ。

 

でも、優しすぎて、遠慮深すぎて、相手を助長させる可能性もあるのだ、ということを分かっていれば、自分自身も楽になるのではないか。

 

自分と異なる意見を持つ「他者」を失ってはならない。

 

成長が止まる。

 

大好きな相手にとって、いつでも「他者」であることを恐れない。

 

で、私がバイリンガールちかさんの動画のコメント欄に張り付いてる人や、むかむかして悲しくてたまらん。。大好きだったちかさんが虚像だったと分かってショックで、どこにも心の置き場がない…、という人に言いたいのは!!!

 

明るいほうに目を向けようぜっ!

本を読もうぜ!

最近会ってなかった友達にラインしようぜ!

 

本を読もうぜ!

 

 

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 小児性愛者という驚きの他者

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